扇子の名称について
2020/11/09
「扇子って、日本人だったら誰でも一度くらいは触れたことがあるものだと思うんですけど、意外と詳しい名称なんかを知ってる人って少ないと思いません?」
この記事の目次
扇子の部位名称について
まず端的に言いますと扇子は、扇面、親骨、中骨、要の四つからなり、意外に単純な構造です。
①扇面
弊社ではフルオーダーとセミオーダーの2タイプから扇子のオリジナル作成を承っておりますが、その中でもフルオーダーの場合に、オリジナルデザインをプリント印刷する紙の面のことを扇面と言います。片方だけに紙が貼られていることを片貼り、両面に貼られていることを両貼りと言います。
②親骨
扇子を開ききった際に、一番外側に来る少し太めの骨のことを親骨と言います。ちなみに閉じた際は重なり合う骨の一番上と一番下にこの親骨がきます。
弊社では、この親骨に名入れを施すことも可能となっており、格安販売しております既製品のこの親骨にオリジナル名入れするオーダー作成のことを、セミオーダーと呼んでいます。
③中骨
上記の親骨と親骨の間の、それよりも少し細い複数の骨のことを纏めて中骨と呼びます。両貼り扇子の場合、2枚貼りあわせた紙の間にこの中骨を差し込んで作成する形となります。
④要
扇子の骨を持ち手となる下のほうでまとめる部分のことを要と言います。この部分の質があまり良くないと、開いたり綴じたりするのがスムーズにできないため、その文字通り、扇子の「要」と言っても過言ではありません。
ちなみに「肝心要」という言葉がありますが、これは扇子のこの要から取られたと言われています。
「おぉっ、それは初めて知りました! 肝心要。きらめっ君のマメ知識ですね! そういえばボク、高校の頃は扇子を持つ男子高校生ってカッコイイと思い込んでて1年中持ち歩いてました。そして使用するときは無駄に大きく腕を振って、ズバッ! と開いて使っていましたよ」
「やだなぁ~、違いますよ。高校生の頃だって言ってるじゃないですかぁ~」
「…………まあいいや。それでは次に扇子のサイズについて紹介しましょう」
扇子のサイズについて
扇子のサイズを表す言葉には、寸(すん)と間(けん)というものがございます。
①寸(すん)
「寸」とは、扇子に使用される骨の長さを表す単位です。1寸は約3cmほどとなります。
弊社で取り扱っております扇子は7寸や7.5寸、また9寸などがございますが、これらはつまり、21cm、22.5、27cm程度となります。
②間(けん)
「間」はその扇子の骨の数を表しており、一般的によく利用されている30間だと、親骨と中骨合わせて30本、35間なら35本と、こちらは「寸」に比べると比較的単純ですね。
また弊社で取り扱っております扇子の中には、「9寸11間」というタイプのものがあります。
上記の画像に使用しているタイプがそれですが、こちらはサイズのわりに、一般的なタイプより骨の数が極端に少ない造りとなっております。これは扇ぐために使用するというよりは、その存在感から、壁などに飾る装飾用として高い人気がございます。
「確かに9寸11間の扇子って、なんとなく武器っぽい見た目でカッコイイですよね。ボクも高校のとき、そっちを持ち歩けば良かったですよ」
まとめ
今回ご紹介したそれぞれの名称は、正直なところ、オリジナルデザインでの特注制作をオーダーされる際に必ずしも必要な知識ではございませんが、扇子はサイズや骨の数によっても、その印象はだいぶ変わってきます。
そのため、タイプの選択にお悩みの方などは是非一度、弊社にご相談ください。経験豊富な専門のスタッフが、親身になって対応させていただきます。
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「そうか! べつに今からでも9寸11間タイプの扇子をオリジナルで作って持ち歩けばいいんだ!」
「もちろん! 扇面にプリントするデザインはやっぱり、武器っぽい感じのほうがいいですよね?」
「そ、そうですね…………(というか内田のあのポーズはなんなのだろう……)」