キラメック通信

販促グッズのオリジナル専門店「株式会社KILAMEK」のブログ。

作業服選びに役立つ生地加工に関する豆知識

作業着や作業服を購入する際、生地に様々な加工が施されていることに気づきます。

しかしこうした加工、一般では馴染みの薄い名前ばかりで、服飾関係に詳しい人に聞いても、なにそれ? って返事が、帰ってくることは珍しくありません。

そこでこちらでは、世間一般では馴染みが薄いだろう作業服、作業着の生地加工の特徴や効果などを豆知識風に分かりやすくお届けします。

ちなみに今回は、秋冬用や防寒着用の生地加工編です! それでは、お楽しみ下さい。

この記事の目次

作業服や作業着の生地加工を3つに分類される?

作業服や作業着の生地加工には、非常に様々な物があり、何がどういう効果を持っているのか? それらすべてを把握するのは難しいものです。

しかし、3つに分けるとしたら・・・どうでしょうか? 少しは分かりやすくなりませんか?

今回、作業服の生地加工をなるべく分かりやすく伝えようと、加工の種類をリスト化していた所、色々なことに気づきました。

これらをただ、のべつ幕なしに挙げていくと、結果、よく分からん! っと言った結論が出そうなので、3つに区分けしてみました。

1、ラミネート加工

ラミネートって言えば、ご存じの方は多いですよね? よく見かけるところでは、カレーなどレトルト食品の袋。あとは、カード類などでも使われています。

ただ、作業服や作業着の生地とラミネート加工って、結びつかないですよね? 何をどうラミネートするんだ?って。

しかし、ラミネート加工が施された作業服、作業着って多いんです。

2、コーティング系

コーティングは、あらゆる分野で行われる加工ですから、作業着や作業服に行われていても、別に不思議ではありません。

ただ、作業着の生地らしいコーティング加工が施されると言う違いはあるでしょう。

ちなみにラミネート+コーティングと言う素材もございます。

3、スペシャル系

ラミネートやコーティングは、数も多く、ざっくりと分けることが出来ますが、スペシャル系はあまり見かけなず、数も少ないので、スペシャル系とまとめました。

数は少ないので、目にする機会は少ないかもしれません。


以上のように、作業着や作業服の生地加工に関しては、ここで挙げた3つの区分けにより、話を進めて行きます。

作業服に行うラミネート加工とはいったい?

作業服や作業着の生地に対して施されるラミネート加工は、複数の素材を貼り合わせることで、それぞれの特徴を活かしつつ、それを強化したり、+αをつけたりするものです。

つまりラミネート加工とは、複数の生地素材を貼り合わせて、1つの複合生地を作ることを意味します。

Aの生地と、Bの生地を貼り付けあって、お互いの良さを伸ばす加工です。

生地Aや生地Bのどちらかの名前が、ラミネートって名前ではありません。生地Aと生地Bを合わせる行為をラミネートと呼びます。

さて、ラミネート加工の意味が分かったところで、今度は作業服や作業着で見られるラミネート加工生地について挙げていきましょう。

ストレッチラミネートとは?

ストレッチ性だけではなく、保温性や透湿、撥水性などを詰め込んだ生地です。秋冬用作業服や作業着で見かける生地であり、寒さ対策として、役立てられている素材と言えるでしょう。

ラミネート加工をすることで、単体では1つの強みしかない生地が色々な強みを持てる良い例です。

84526|ストレッチウインドブレーカージャケット

※廃盤になりました

 

アルミフィルムラミネートとは?

アルミフィルムと、生地とをラミネートした素材で、防寒着として販売されている作業服や作業着の裏地として活用されています。

アルミフィルムがラミネートされた生地は、保温性に優れ、秋冬の寒さにおいて強力な味方となることでしょう。

7510|防寒ジャケット(ユニセックス)

ラミネートブロックフリースとは?

ラミネートされたブロックフリース素材です。ややこしくしているのは、ブロックフリースの部分ではないでしょうか?

ブロックフリースは、ブロックの様な格子状の織り目をもつフリース生地であると言うことです。このブロック〇〇は、保温性を高めつつ、生地を厚く盛るわけではないため、軽量であり、透湿性やストレッチ性も併せ持っていること。

ラミネートブロックフリースは、それぞれの機能は高めている秋冬用作業着、作業服に最適な生地だと言えるでしょう。

ちなみにラミネートブロックフリースは、素材の名前でもあります。

84626|防風ストレッチワークジャケット


そもそもラミネート加工が、ずばりそのままの加工を意味しているとはいい難い状況を考えれば、作業服や作業着にラミネート◯◯と付いていた場合には、良い機能×良い機能の生地で制作されたんだなってぐらいに考えれば分かりやすいでしょう。

つまりラミネートは、和差積商の和や積とお考えください。

作業着や作業服に施すコーティングとは?

衣類には、様々なコーティングが施されている物で、撥水や防水などもそれに該当します。また、柔軟剤の良い香りもそれに近いものであると言えるでしょう。

しかし対象が、作業着や作業服となれば、そのコーティングの内容や使われるコーティング剤は一般家庭で使用するものとは少し違うため、ここでもやっぱり、何だこれ? って疑問に襲われてしまうかもしれません。

そこで、作業着や作業服に施されるコーティングについてみていきましょう。

PVCコーティングとは?

塩化ビニル(PVC)を生地にコーティングすることです。PVCの特性は、撥水及び、防水機能であり、レインウェアなどでも使用されるものです。

同じく防水機能を持つPUコーティングと比べ、耐久性が強く生地に堅さを与えます。反面、透湿性が低く、重たい生地となります。

こうしたコーティングは作業服の表面ではなく、表地の裏側にされることが多く、表立っては気づきにくいものといえるでしょう。

44403|防水防寒ブルゾン

PAコーティングとは?

ポリアミド(PA)を簡単言うと、ナイロンです。つまりは、PAコーティングされた生地とは、ナイロンコーティングを施した生地と言うことになります。

PAコーティングされた生地で作られる作業服はどんな仕上がりになるのか? と言えば、高い耐久性を持ちます。それはナイロンと言う繊維について考えればご理解頂けることでしょう。

またナイロンは、防風性や保温性に優れていますから、まさに秋冬用の作業着、作業服に最適な生地です。

5230|防寒ジャケット

PUコーティングとは?

ポリウレタン(PU)を生地にコーティングすることです。作業服にPUコーティングをすることで、防水・撥水性を与えます。

PVCコーティングでも説明しましたが、PUコーティングも撥水・防水を行うものです。そしてPVCとPUとは、違いもわりと明確にあります。

PUコーティングは、優れた防水性や透湿性を持ちますが、経年劣化でコーティングが剥がれてくるというデメリットがあります。

4030|防寒ベスト

WRコーティングとは?

WRコーティングは、撥水に力を発揮するものであり、秋冬用の作業服、作業着にとって嬉しいコーティングと言えるでしょう。

しかし撥水コーティングは種類が多く、2017年現在では、あまり見かけることはありません。もちろん今後、増えていくかもしれません。この点に関しては、製作者サイドの使いやすさが大きな要因となるでしょう。

7316|半袖防寒ブルゾン


以上が秋冬用の作業服、作業着に見られるコーティングです。中でもPUやPAはよく見かける部類であると言う印象があります。

作業服や作業着に行うスペシャル加工について

最後に、ラミネートやコーティングとはまた違った加工について触れていきます。

こちらでご紹介するのは、アクアトップ撥水加工、ボンディング加工、シレー加工の3つです。

アクアトップ撥水加工とは?

その名前の通り、撥水加工になります。こちらのアクアトップ撥水加工は、2017年の時点で、1シリーズのみ確認できるものであり、多くはありません。

撥水性があり、作業着のシルエットなどがお好みならお選びいただければと思います。

ちなみに該当商品は、ご家庭でも丸洗い出来る素材であり、防寒性もバッチリな秋冬用の作業服となっております。

8110|防寒ジャケット(大型フード付)

ボンディング加工とは?

スプリングコートなどでも採用されているボンディング加工は、ラミネート加工と似通った部分があります。

それは2枚の生地を貼り合わせて、1枚の生地に仕上げることです。

そのメリットは、表と裏が別々の生地となるので、リバーシブル作業着を制作できること、そして、表地は一般的な素材であっても、裏地に防水性などの求める要素を付随できること・・・です。

これにより、異なる2つの機能を持った作業服を作成することが可能です。

なおボンディング加工に関しては、先程も触れた通り、スプリングコートなど、一般的な防寒着にも採用されることの多い加工です。

7310|防寒ジャケット

シレー加工とは?

生地の光沢を出したり、機密性を上げたりするために施されるシレー加工は、何通りかのやり方がある加工方法です。

防水を施すことを意味した言葉なので、当然ながら、作業着や作業服に耐水性を持たせるために行われる加工です。

もっとも多くみかけるのは、ダウンジャケットへの加工方法でしょう。しかし、近年では作業服も含めて、様々な衣類に使用される様になってきました。

なお、シレー加工が施された作業着や作業服は、ダウンジャケット独特の光沢を想像して頂けるとお分かりかと思いますが、独特の光沢があります。

この辺は、好みが別れるところかもしれません。

4033|防寒ブルゾン


以上が、スペシャルな加工としてお届けした3つの加工になります。

いずれも作業服に自然環境などに対応する強さを与えるものとなっています。

もちろん今回ご紹介したすべての加工が、必要とされ付与されたものです。

その為、作業着や作業服を選ぶ際は、シルエットから見ていくのか? それとも機能や仕様から見ていくのか? この2つが重要になってきます。

 

クラシノヒント更新中!

2020/12/18